妊婦健診を受けましょう
妊婦健診はおなかの赤ちゃんの成長や、お母さんの健康状態を定期的に確認していくために、とても大切な健診です。
妊婦健診では医師が行う内診や超音波検査、臨床検査(血液検査・膣分泌検査・体重・血圧・腹囲・子宮底長・NSTなど)があります。
また病院によっては、助産師外来による保健指導があり、より細かな妊娠中の生活面やご自分のこと、赤ちゃんのことに対する不安や悩みなどを相談できます。
もともと健康な方でも、妊娠することによって妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、妊娠にまつわる独特の疾患が発症することもありますし、流産や早産などが急に起こることもあります。
そのような疾患を早期発見し、予防するためにも妊婦健診はとても大切なものです。
私が病院で勤務していたころ、突然、自分のお腹に赤ちゃんがいることがわかり、そのままお産になった方がいらっしゃいました。その方は病院の近隣にお住まいの方ではなく、遠い東北の方でした。
「なぜ、そんな遠くの方が?」と思われるでしょう。
その方は旦那様と一緒に旅行中で、近畿に遊びに来られていたところ、急に腹痛に襲われ、当時、私が勤務していた病院の内科を受診されたのでした。
内科医師は腹痛の原因を調べるべく、レントゲンを撮ったところ、お腹に赤ちゃんの骨が!
すぐに産婦人科に紹介になりました。
産科の先生たちもびっくりしていました。お母さんの状態も、赤ちゃんの状態も、全く何の情報もない状態で、陣痛らしき腹痛が起こっているのですから。
可能な限りのさまざまな検査が行われ、お母さんの全身状態や感染症、赤ちゃんの状態、頭の大きさ、心臓や様々な内臓の形状、羊水の量、胎盤の状態なども細かくチェックされ、その腹痛は陣痛ではないかということになりました。
そして母児とも元気に分娩に至りました。
そのご夫婦には長い間赤ちゃんが授からず、もうあきらめてご夫婦で楽しく暮らそうと、さまざまなところへ旅行をしていたということでした。
このお母さんと赤ちゃんは無事にお産になりましたが、妊婦健診を受けていなければ、妊娠経過がわからず、医療機関として注意しなければならないお母さんや赤ちゃんの疾患に対処できない可能性が考えられます。
それは非常に危険なお産になってしまいます。
妊婦健診は、妊娠初期から妊娠23週までは4週に1回、妊娠24週から妊娠35週までは2週に1回、妊娠36週以降分娩までは毎週、というよう勧められています。お母さんと赤ちゃんの安全と健康を守るためには、定期的な妊婦健診は必ず受けましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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