妊娠初期の出血②~切迫流産~
切迫流産は、流産には至っていませんが、流産の危険にある状態のことをいいます。
このとき、赤ちゃんは子宮内にあり、心拍があります。
症状は少量の性器出血や、軽度の下腹部痛、お腹の張り感、腰痛などです。
妊娠初期には、治療法として有効な手段はなく、
胎児の器官形成期(脳・神経・脊椎や各種臓器手足などの器官が作られる時期)でもあるため、
薬物療法も行いません。
そのために母体としては安静臥床をして過ごします。
そして、流産とは妊娠22週までの妊娠の中断をいいます。
流産には、妊娠12週未満の早期流産と、妊娠12週以降22週未満の後期流産があります。
流産は妊娠の約15%に自然に起こり、
そのうち早期流産は13.3%、後期流産は1.6%に起こるといわれています。
流産の危険因子としては、喫煙・カフェイン摂取・アルコール摂取・肥満などが報告されています。
早期流産の多くは胎児側の原因によって起こります。
染色体異常が最も多く、生まれてきても胎外生活ができないためです。
後期流産は頸管無力症や絨毛膜羊膜炎など、母体側の原因で起こることが大半ですので、
治療の方法があります。
妊娠反応があり、子宮内に心拍が確認されたのち、少量の性器出血があったり、
下腹部痛やお腹のはり感、腰痛などがある場合には、
様子を見ないで早めにかかりつけの産科医に連絡をしましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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参考文献:病気がみえる⑩ 産科 メディックメディア

2022-12-26 | Posted in BLOG