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子宮頸がんワクチン

現在、オミクロン株が世界中で拡大し、日本でも医療従事者にワクチンの3回目の接種が始まりましたね。
まだまだ世界はコロナ一ウイルス一色ですが、そんな中、日本では、子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルスを予防する子宮頸がんワクチンについて、2022年4月から接種の積極的勧奨再開が決まりました。

この決定を喜んでいる医療従事者は多いと思います。

子宮頸がんワクチンは、ドイツ人医師ハラルド・ツア・ハウゼンらによって2006年に開発された「人類史上初の癌予防ワクチン」です。
2013年4月には日本でも、接種対象年齢の少女たちに定期接種化されるようになり、そのころは接種率は全国で70%にもなっていました。

しかし、わずか2か月後の6月には、接種後に神経の異常を思わせる副反応を訴える人が相次ぎ、マスコミの報道も過熱して、結局「積極的な接種推奨の一時差し控え」という政策決定となったまま、現在に至っています。

そのような中、スウェーデンやほかの国々からも子宮頸がんワクチンの有効性を示す研究結果が相次いで発表され、(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32997908/ )
このほどアメリカからも新たな疫学データが示されました。HPVワクチンで子宮頸がん死が大幅減|最新医療ニュース|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト (jiji.com)

世界ではすでに子宮頸がんワクチンは普及しており、2019年には、15歳の少女のうち子宮頸がんワクチンを接種したのは欧米先進国では80%に対して、日本では0.3%と突出して低い現状なのです。
そのために欧米諸国では子宮頸がんの罹患率も死亡率も減少傾向にあるのに対して、日本は、子宮頸がんによって死亡する女性は右肩上がりで増加しています。

このようなコロナ禍にあっても、子宮頸がんワクチンの有効性が日夜研究され、政策に反映されるということは、長年にわたって産婦人科の臨床に携わり、「女性の健康を守りたい」と努力されてきた産婦人科医師や学者、関係者の篤い志を感じすにはいられません。

私も、ほんのささやかでも、その一助となることができたらと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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文献:
子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために|公益社団法人 日本産科婦人科学会 (jsog.or.jp)
村中璃子著 10万個の子宮 平凡社

2021-12-15 | Posted in BLOG